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| 第8回
家庭内ネットワーク
家庭内ネットワークはなぜ必要
主な方法論としては二つあります。家の中にすでにある設備・配線を使うか、配線のいらない電波などでつないでしまうかです。前者の方法で非常に一般的になっているものに電話線ネットワークがあります。電話線ネットワークでは、家の中に設置された電話ジャック同士を使って、ネットワークをつなぎます。したがって、つなぎたい部屋同士に電話ジャックが設置されていることが前提となります。もちろん、ネットワークの信号と一緒に普通の電話の信号もこれまでどおり流れますから、電話も普通に使いつづけることができます。アメリカの多くの家では各部屋に電話ジャックがついている場合が多く、電話線ネットワークはかなり広く使われ始めています。日本の家屋では一般的に部屋ごとには電話ジャックがついていないため、いまひとつ主流にはなっていませんでしたが、低コストでマンションなどの集合住宅でネットワークを構築する方法として多く使われるようになってきました。
もうひとつ似たコンセプトの技術で、電気線ネットワークがあります。同じ仕組みで電気のコンセントを経由して家の中の電気線に電気とミックスしてネットワーク信号を流してしまう技術です。これならどこの部屋にでもあるコンセントを利用してネットワーク接続ができそうですが、まだ研究課題がかなりあるらしく、実用的な製品はアメリカでもまだ出てきていません。
無線でネットワーク接続をするための技術は幾つかありますが、壁を隔てて隣の部屋や階上と接続できる技術は電波になります。対応製品は、日本でも数多くの商品が市場をにぎわせつつあります。無線対応のネットワーク装置でパソコンをセットアップすれば、普通の一戸建てやマンションであれば、家の中ならどこででも、見とおせる範囲であれば庭やベランダでも無線でインターネットにつなぐことができます。一台の親機をISDNなどに接続すれば、あとは子機にあたる拡張カードをノートパソコンや、デスクトップパソコンにインストールするだけです。中でも802.11bと呼ばれる規格を使用したワイアレスLANの特徴は接続速度が非常に高速なことで、一般的な有線のネットワーク接続と比較しても遜色のないスピードで、家中のパソコンでインターネットが好きなときに同時に使えるようになります。プリンタやデータの共有もストレスなく行えます。アメリカでは、ワイアレスLANに対応した接続サービスを空港で行っている会社もあります。ワイアレスLANカードを入れたノートパソコンを持ってその空港に行けば、ケーブルなしで空港のどこからでもインターネットに接続できるというお話です。
ネットワークというと「ローカルエリアネットワーク・LAN」という言葉がさっと出てくる方も多いかと思いますが、LANに加えてPAN(パーソナルエリアネットワーク)という新しい概念も生まれてきています。部屋と部屋同士をつなぐのがLANだとすると、部屋の中や自分の身の回りで機器同士を一対一でつなぐのがPANだというわけです。たとえば、デジタルカメラをパソコンにケーブルでつないで、写したデータを送る、携帯電話をノートパソコンにつないで外出先でインターネットにつなぐ、こういった接続をさします。Bluetoothはこのパーソナルエリアの接続をケーブルレスで実現するための無線接続技術です。 文章で説明するのはなかなかむずかしいのですが、Bluetoothの利用イメージには未来的なものがあります。たとえば携帯電話、デジタルカメラ、小型PDAを持って外出したとします。携帯電話はカバンの中にいれたままで、デジタルカメラで写真をとったら、そのままカメラを操作して、友達にメールで画像を送る。カメラをカバンにしまって、小型PDAからデジタルカメラの映像を取り出して編集する。 まさに身の回りでいろいろな電子機器がネットワークされている、という感じがしませんか? Bluetoothや802.11bなどの無線ネットワークと携帯電話の2大ワイアレス技術は、世界中で注目されています。シリコンバレーでは「ワイアレス」は、「インターネット」に続くキー・トレンドだとの呼び声も高くなっています。さて、この新しい「ワイアレスIT」業界では誰が最大の勝者になるんでしょうか?
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